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ティモシー・シャラメが『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』でゴールデングローブ賞主演男優賞を初受賞!4度の挫折を乗り越えた29歳の栄冠
2026年1月11日(現地時間)、ロサンゼルスで開催された第83回ゴールデングローブ賞授賞式において、ティモシー・シャラメが映画部門主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)を初受賞した。
受賞作はジョシュ・サフディ監督による『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』(2026)で、シャラメにとっては5度目のノミネートにして待望の初受賞となった。
この受賞は、2017年の『君の名前で僕を呼んで』(2017)以来、4度のノミネートで受賞を逃してきた29歳の俳優にとって、キャリアの新たな転換点を刻む瞬間となった。
ティモシー・シャラメ|4度の落選を経て掴んだ栄冠
「これまでの経験があったからこそ、この瞬間はいっそう特別なものになった」
そう語り、これまで幾度となく受賞を逃した経験が、今回の受賞をより意味深いものにしたと振り返ったシャラメ。
父親から常々「持っているものに感謝しなさい」と教えられてきたことにも触れ、「今回はたとえ受賞に至らなくても、胸を張って帰ることができたと思います」と静かな誇りをにじませた。
ジョージ・クルーニー、レオナルド・ディカプリオ、イーサン・ホーク、イ・ビョンホンといった名優が名を連ねる激戦区での受賞は、偶然や運によるものではなく、俳優としての成熟と長年の献身が結実した結果だと言えるだろう。
実際、シャラメはゴールデングローブ賞授賞式のわずか1週間前にクリティクス・チョイス・アワードを受賞しており、本作における評価は各賞レースを通じてすでに決定的なものとなっていた。
演技力そのものに加え、作品へ深く関与し続ける姿勢と真摯な献身が実を結んだ今回の受賞は、シャラメが俳優として次なるステージへ到達したことを強く印象づける出来事となったに違いない。
ティモシー・シャラメの俳優キャリア
シャラメの俳優キャリアは、2017年の『君の名前で僕を呼んで』(2017)で一気に開花した。
ルカ・グァダニーノ監督による地中海を舞台にした青春映画で、主人公エリオを演じ、多言語を操る才能と音楽的スキルを披露。
この作品で、シャラメはゴールデングローブ賞、BAFTA賞、アカデミー賞にノミネートされ、21歳にしてアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた史上3番目に若い俳優となった。
この成功以降、シャラメは毎年のように大作映画に出演し、着実にキャリアを積み重ねてきている。
彼の演技は、いわゆる「男らしさ」を前面に押し出すタイプとは少し違う気がする。
強さよりも迷いや脆さを抱えた人物像を自然体で演じ、その感情の揺れを丁寧にすくい取ってきた点が、多くの観客を魅了しているようだ。
例えば、『ビューティフル・ボーイ』82018)では、依存症に苦しむ青年の不安定さを痛々しいほどリアルに体現し、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)では、成長の過程で揺れ動く心情を繊細に表現した。
こうした役柄は、メンタルヘルスや現代の男性像と向き合う若い世代の共感を集めてきた。
一方で、『DUNE/デューン 砂の惑星』シリーズでは壮大な物語を背負う主人公を見事に熱演。さらに『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(2023)ではミュージカル映画の中心として新たな一面を見せている。
作品ごとに異なる顔を見せながらも、感情の奥行きを大切にする姿勢は一貫しており、それが彼ならではの存在感につながっているのだろう。
これまでに、アカデミー賞に2度ノミネートされ、BAFTA賞に3度、SAG賞に3度ノミネートを果たしているシャラメ。
特筆すべきは、ゴールデングローブ賞において史上最年少で5度のノミネートを果たした点だ。
これほど若いうちから主要な映画賞レースに名を連ね続ける俳優は多くない。話題性だけではなく、確かな演技力と、出演作を通して積み重ねてきた実績がこの功績を裏付けている。
最新作『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』
『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』は、1950年代のニューヨークを舞台に、実在の卓球選手マーティ・ライズマンの人生に着想を得た作品である。
ジョシュ・サフディが6年ぶりに手がけた単独監督作品であり、前作『アンカット・ダイヤモンド』(2019年)以来の長編映画となった。
A24が製作した本作の予算は6000万〜7000万ドルと報じられており、同社史上最大規模のプロジェクトの一つだ。
映画は公開初週末に2700万ドルの興行収入を記録し、A24史上最高のオープニング成績を達成した。
本作の主人公マーティ・マウザー(演:ティモシー・シャラメ)は、実在の卓球チャンピオン、マーティ・ライズマンをモデルに描かれている。
ライズマンは、1940〜50年代のニューヨークに存在した地下卓球シーンで名を馳せた、伝説的な人物だ。
当時の卓球場には、いわゆる“はみ出し者”をはじめ、ギャンブラー、医師、俳優、学生など、実に多様な人々が集っていた。
彼らは卓球台を囲み、腕を競い合いながら、同時に金を賭ける——それが当時の卓球の“日常”だったという。
腕に覚えのある者であれば、一晩で数百ドルを稼ぐことも決して珍しくなかった。
その中でもライズマンは群を抜いた存在として知られていた。卓球の技術はもちろんのこと、勝負勘や駆け引きの巧みさにおいても、群を抜いていたことでも知られる。
『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』では、そんなライズマンの生き様と、時代が放っていた熱気が色濃く描かれている。
次なるステージへ
今後はアカデミー賞レースにおいても有力候補の一人と目されており、2度目のノミネート、そして初受賞への期待も高まっているティモシー・シャラメ。
ただ、彼はいまや「期待される若手」という言葉では収まりきらない位置に立っている。
これまでに味わってきた幾度もの挫折や、父から授かった「感謝を忘れない」という教え。
それらを胸に、決して驕ることなくキャリアを積み重ねてきた姿勢は、同世代や次世代の俳優たちにとっても確かな指標となっているだろう。
シャラメは今、結果だけで語られる俳優ではなく、歩みそのものが人を惹きつける段階に入っているのかもしれない。




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