恐竜映画の金字塔として世界中で愛される『ジュラシック』シリーズ。しかし、いざ見始めようとすると「全7作品もあるけど、どの順番で見ればいいの?」「ジュラシック・ワールドから見るのはあり?」と迷ってしまう人もいるのではないだろうか。
本記事では、1993年の第1作から2025年公開の最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(2025年)まで、全作品の見る順番を徹底解説する。
『ジュラシック・パーク/ワールド』シリーズ全7作品の見る順番
結論から言えば、『ジュラシック』シリーズは公開順と時系列順は完全に一致している。つまり、公開された順番にそのまま視聴すれば、物語の流れを自然に追うことができる。
また重要なのは、旧三部作『ジュラシック・パーク』と新四部作『ジュラシック・ワールド』の間には22年の時間が経過していることだ。それは作中でもそれに近い年月が流れており、リアルタイムでシリーズを追ってきたファンの感覚とも一致する設定になっている。
したがって、初めて見る人も公開順で視聴することで、制作者が意図した感動や驚きを最大限に味わえる。
全7作品の公開順リスト
以下が、ジュラシックシリーズ全7作品の公開順リストである。
| 作品番号 | 作品名 | 公開年 | 監督 | シリーズ区分 |
|---|---|---|---|---|
| 第1作 | ジュラシック・パーク | 1993年 | スティーヴン・スピルバーグ | パーク三部作 |
| 第2作 | ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク | 1997年 | スティーヴン・スピルバーグ | パーク三部作 |
| 第3作 | ジュラシック・パークIII | 2001年 | ジョー・ジョンストン | パーク三部作 |
| 第4作 | ジュラシック・ワールド | 2015年 | コリン・トレボロウ | ワールド四部作 |
| 第5作 | ジュラシック・ワールド/炎の王国 | 2018年 | J・A・バヨナ | ワールド四部作 |
| 第6作 | ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 | 2022年 | コリン・トレボロウ | ワールド四部作 |
| 第7作 | ジュラシック・ワールド/復活の大地 | 2025年 | ギャレス・エドワーズ | ワールド四部作 |
この表からわかるように、シリーズは大きく「パーク三部作」(1993-2001年)と「ワールド四部作」(2015-2025年)に分かれている。それぞれの作品は独立したストーリーでありながら、前作との繋がりを持っており、登場人物や恐竜たちの運命が連鎖的に描かれている点が大きな魅力だ。
ジュラシック・パークシリーズ(旧三部作)を徹底解説
以下では、『ジュラシック・パーク』シリーズの各作品を紹介していく。
第1作『ジュラシック・パーク』(1993年)— すべての始まり
スティーヴン・スピルバーグ監督が手がけた記念すべき第1作『ジュラシック・パーク』(1993年)は、恐竜映画の歴史を変えた作品だ。大富豪ジョン・ハモンドが、遺伝子工学で恐竜を蘇らせ、コスタリカ沖の孤島「イスラ・ヌブラル島」に巨大テーマパークを建設するという壮大な計画が描かれる。しかし、オープン前の視察ツアー中にシステムが崩壊し、古生物学者アラン・グラント博士(サム・ニール)や数学者イアン・マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)、そしてハモンドの孫レックスとティムが恐竜の脅威にさらされることになる。
本作のあらすじは一見シンプルだが、その中に「科学技術の暴走」「人間の傲慢さ」といった深いテーマが織り込まれている。この作品の最大の魅力は、CGとアニマトロニクスを駆使した当時としては革新的な映像技術と、「見せない恐怖」を巧みに演出するスピルバーグならではのサスペンス技法にだろう。
特にキッチンでのヴェロキラプトルとの攻防シーンは、シリーズ屈指の名場面として今も語り継がれている。世界興行収入は当時の歴代1位を記録し、恐竜ブームを巻き起こした伝説的作品だ。私が初めて劇場でこの作品を見たとき、T-REXの咆哮に震え上がった記憶は今でも鮮明に残っている。
第2作『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997年)
前作から4年後、スピルバーグ監督が再びメガホンを取った『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997年)は、イアン・マルコム博士を主人公に据えた続編である。前作での事故を受けて閉鎖されたジュラシック・パークだが、実は恐竜を育成していた別の島「サイトB(ソルナ島)」が存在し、野放しになった恐竜たちが繁殖を続けていた。ハモンドは態度を一変させ、自然保護を訴えるナチュラリストとなり、イアンに恐竜の生態調査を依頼する。
しかし、島にはハモンドの甥が率いる恐竜捕獲チームも上陸しており、二つのグループが激突することになる。本作では、親子のティラノサウルスが登場し、崖に吊り下げられたトレーラーから脱出するシーンなど、スリル満点のアクションが展開される。
また、恐竜を都市部に連れ出すという大胆な展開も話題を呼んだ。前作との繋がりとしては、イアンのキャラクターが深掘りされ、彼の葛藤と成長が丁寧に描かれている点が見どころだ。ジュラシック・パークとワールドの相関図を考える上でも、この作品は重要な位置を占めている。
第3作『ジュラシック・パークIII』(2001年)
シリーズ第3作『ジュラシック・パークIII』(2001年)は、第1作の主人公アラン・グラント博士が再び登場する作品である。グラント博士は、ある事業家夫婦からソルナ島の上空を飛ぶツアーガイドを依頼されるが、実は彼らの息子が島で行方不明となっており、救出が真の目的だった。この作品では、ティラノサウルスを倒す新たな強敵スピノサウルスが登場し、シリーズに新たな緊張感をもたらした。
シリーズ最短の上映時間でありながら、グラント博士の機転や子供たちとの絆、そして恐竜との知恵比べが濃縮された見応えある作品となっている。
また、この作品でグラントの助手として登場したビリーは、後の『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022年)でも言及されており、シリーズの繋がりを感じさせる要素となっている。前作との繋がりを丁寧に描きながら、新たな冒険を提供する本作は、旧三部作の締めくくりとして申し分ない出来だろう。
ジュラシック・ワールドシリーズ(新章)を徹底解説
以下では、『ジュラシック・ワールド』の各作品を紹介していく。
第4作『ジュラシック・ワールド』(2015年)— 新時代の幕開け
前作から14年、シリーズ第1作から実に22年ぶりとなる新作『ジュラシック・ワールド』(2015年)は、クリス・プラット演じるオーウェン・グレイディを主人公に迎え、シリーズに新たな息吹を吹き込んだ。
この作品のあらすじは、第1作で悲劇に終わったジュラシック・パークの夢がついに実現した世界を描いている。イスラ・ヌブラル島には、完全に運営されているテーマパーク「ジュラシック・ワールド」が建設され、年間2万人もの来園者で賑わっていた。しかし、集客のために遺伝子操作で生み出された新種のハイブリッド恐竜「インドミナス・レックス」が脱走し、パーク全体がパニックに陥る。オーウェンは、自らが訓練したヴェロキラプトル「ブルー」たちと協力して事態の収拾に奔走する。
本作は世界興行収入16.7億ドルという驚異的な記録を達成し、シリーズを再び頂点へと押し上げた。第1作へのオマージュも随所に散りばめられており、長年のファンにとっても感動的な作品となっている。ジュラシック・ワールドから見る人もいるが、やはり第1作から視聴することで、この作品の持つ感動が何倍にも膨らむはずだ。
第5作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018年)
インドミナス・レックスとT-REXの激闘から3年後を描く『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018年)は、前作との繋がりを強く意識した作品である。崩壊したジュラシック・ワールドが存在するイスラ・ヌブラル島では、火山噴火の危機が迫っており、島に取り残された恐竜たちの救出作戦が展開される。オーウェンとクレアは、ジョン・ハモンドの旧友であるベンジャミン・ロックウッドの依頼を受け、島へ向かうが、そこには恐竜を兵器として利用しようとする陰謀が渦巻いていた。
本作に登場するT-REXは、第1作および前作『ジュラシック・ワールド』(2015年)と同一の個体であり、第1作でヴェロキラプトルにつけられた首周りの傷が確認できる。こうした細かい設定が、シリーズファンの心を掴んだ作品だ。
またクライマックスでは、遺伝子操作の倫理問題が提起され、恐竜たちが人間社会へ解き放たれるという衝撃的な結末を迎える。前作との繋がりを理解していれば、この展開の重みが一層増すだろう。ジュラシック・パークとワールドの相関図で考えると、本作は旧世代と新世代を繋ぐ重要な橋渡し的作品だといえる。
第6作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022年)
『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022年)は、旧シリーズと新シリーズのキャラクターが一堂に会する、ファン待望の作品である。前作で恐竜が世界中に拡散してから数年、人類と恐竜が共存する時代が到来していた。オーウェンとクレアに加え、第1作の主人公アラン・グラント博士、植物学者エリー・サトラー博士、そして数学者イアン・マルコム博士といったレジェンドキャラクターが再登場する。
彼らは、バイオテクノロジー企業バイオシンが引き起こす陰謀に立ち向かうため、協力して事態の収拾に奔走する。本作では、ジュラシック・パークとジュラシック・ワールドの相関図が明確になり、シリーズ全体の物語が一つに繋がる感動的な展開となっている。
また、グラント博士の元教え子としてビリーが独立したことにも触れられており、過去作との繋がりを丁寧に描いている。
第7作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(2025年)— 最新作
2025年8月8日に日本で公開された最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(2025年)は、シリーズに新たな章をもたらす作品だ。本作は、前作『新たなる支配者』から5年後の世界を舞台に、スカーレット・ヨハンソン演じるゾラ・ベネットという、シリーズ初の女性主人公が登場する。恐竜の大半が絶滅し、残存する個体は赤道付近の温暖な環境に生息しているという新設定のもと、物語が展開される。
注目すべきは、本作に登場する古生物学者ヘンリー・ルーミスが、第1作および第3作の主人公アラン・グラント博士の教え子であることが明かされる点だ。過去作からの直接的なゲストキャラクターは登場しないものの、こうした繋がりによってシリーズの世界観は継承されている。公開から10日間で日本国内興行収入30億円を突破するなど、最新作も高い人気を誇っている。
今後の続編では、ヘンリーとアランの師弟関係や、バイオテクノロジー企業の競合関係がさらに掘り下げられる可能性があり、期待が高まる。前作との繋がりを意識しながら見ると、より楽しめるはずだ。
『ジュラシックワールド/パーク』はどこで配信されている?
「ジュラシックシリーズの世界観を深く味わいたい」という人には、やはり全7作品を公開順に視聴することを強くおすすめしたい。全作品を見ることで、キャラクターたちの成長や変化、そして恐竜との関係性の深まりをより鮮明に感じ取れるはずだ。
たとえば、第1作で恐竜の危険性を目の当たりにしたイアン・マルコム博士が、第2作では調査隊として再び島へ向かう姿、そして第6作で再登場する際の心境の変化など、各作品を通して見ることでしか味わえない感動がある。
また、T-REXやブルーといった恐竜たちも、単なるモンスターではなく、作品を重ねるごとに個性や物語を持った存在として描かれるようになる。時間をかけてでも全作品を視聴すれば、シリーズが30年以上にわたって愛され続ける理由を実感できるだろう。
『ジュラシックシリーズ』を視聴できる配信サービス
2025年12月現在、ジュラシックシリーズは複数の動画配信サービスで視聴可能となっている。主要な配信サービスとしては、Amazon Prime Video、U-NEXT、Huluなどが挙げられる。ただし、配信状況は時期によって変動するため、視聴前に各サービスの公式サイトで最新情報を確認することをおすすめする。
『ジュラシック』シリーズの魅力と興行収入の秘密
『ジュラシックワールド/パーク』シリーズは、世界累計興行収入が60億ドルを超える、映画史上屈指の大ヒットフランチャイズである。ここまで愛される理由は、最先端のCG技術とアニマトロニクスを融合させた圧倒的な映像美、そして単なる怪獣映画にとどまらない深いテーマ性にあると考える。
特に第1作『ジュラシック・パーク』(1993年)は、当時としては革新的なCGI技術を駆使し、観客に「本物の恐竜が目の前にいる」という錯覚を与えた。
さらに、遺伝子工学の倫理や人間の傲慢さといった普遍的なテーマを織り込むことで、単なるエンターテインメントを超えた作品となった。『ジュラシック・ワールド』(2015年)では、第1作から進化したCGI技術によって、さらにリアルで迫力ある恐竜たちが描かれ、シリーズは新たな黄金期を迎えたと言えるだろう。
こうした技術革新と物語性の両立が、シリーズが世代を超えて支持される理由だろう。私にとって、このシリーズは単なる娯楽映画ではなく、科学技術と倫理について考えさせられる作品だ。
各作品の興行収入ランキング
シリーズ全7作品の中で、どれが最も興行的に成功したのか?
| 順位 | 作品名 | 公開年 | 世界興行収入の目安 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ジュラシック・ワールド | 2015年 | 約16.7億ドル |
| 2位 | ジュラシック・ワールド/炎の王国 | 2018年 | 約13億ドル |
| 3位 | ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 | 2022年 | 約10億ドル |
| 4位相当 | ジュラシック・パーク | 1993年 | 約9.1億ドル |
一方、シリーズの原点である『ジュラシック・パーク』(1993年)も、公開当時は歴代興行収入1位を記録し、約9.1億ドルを稼ぎ出した。日本国内でも同様の傾向が見られ、『ジュラシック・ワールド』(2015年)が最大のヒット作となっている。
どれが面白い?旧作vs新作の魅力比較
旧三部作「ジュラシック・パーク」シリーズ(1993-2001年)の最大の魅力は、スピルバーグ監督ならではの「見せない恐怖」を駆使したサスペンス演出にある。恐竜を意図的に制限して登場させることで、「いつ現れるかわからない」という不安感を煽り、観客を画面に釘付けにする手法は、今見ても色褪せない。特に第1作のキッチンシーンやT-REXの登場シーンは、映画史に残る名場面だろう。
一方、新四部作「ジュラシック・ワールド」シリーズ(2015-2025年)は、現代のCGI技術を活用した壮大なアクションとスペクタクルが特徴だ。完全に運営されているテーマパークという設定も、観客に「行ってみたい」という憧れを抱かせる魅力がある。旧作がサスペンスと恐怖を重視しているのに対し、新作はアクションとドラマ性を前面に押し出している点が大きな違いだ。どちらも異なる魅力を持つため、新旧両方を楽しむことでシリーズの奥深さを実感できるだろう。
1993年の第1作から2025年の最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(2025年)まで、30年以上にわたって進化を続けるこのシリーズは、恐竜と人間の共存というテーマを一貫して描いている。あなたも、『ジュラシック』シリーズの壮大な冒険へ飛び込んでみてはいかがだろうか。



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